手首の痛み②
手首を前後に曲げると痛い。
左右に曲げても関節の奥に鈍い痛み。
バスケットボールのプレー中に手の甲を強く叩かれ、手首を捻挫してしまった中学生の男子です。
痛めてから1週間近く経過しても痛みが引かないため、チェックしました。
問題は2箇所ありました。
下の写真は、右手を手の甲の側から見たものです。
1つはオレンジ色の枠で囲った橈骨(Radius)部分、もう1つは緑色の枠で囲った月状骨(Lunate)です。
右手首を横から撮影した下の写真の方が分かりやすいので、下の写真で説明します。
オレンジ色の枠が橈骨(Radius)を横から見た部分です。尺骨(Ulna)と重なって写っています。
緑色の枠が月状骨(Lunate)です。横から見ると三日月形をしているので、名前の由来が分かりやすくなります。(^_^)
この月状骨は、手根管症候群(Carpal Tunnel Syndrome)の原因となる場合もあります。
今回は、それぞれ同じ色の矢印で示した方向にミスアラインメントを起こしていました。
橈骨(Radius)が写真上方ですが、正確には後方(Posterior)、月状骨(Lunate)は写真下方ですが、正確には前方(Anterior)への変位となります。
解剖学的には、立った姿勢で手の平を開いて前に向けた状態に対して位置を決めるからです。
アジャストメントは、橈骨(Radius)を行なった後、月状骨(Lunate)の動きも悪かったので、合わせて月状骨も行いました。
アジャストメント直後に手首の痛みがほとんどなくなり、自由に手首が動かせるようになりました。翌日からテーピングも必要なく部活動に復帰しています。
手首の関節は、複数の骨で構成されているので、1箇所だけに問題があるとは限らないケースです。
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